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2015-10-25

究極の進化は退化かも、その名も『人でなし作り帯』。

―――――ワタクシ、着物着始めた当時は名古屋帯をお太鼓結びできませんでしたので。

市販作り帯で糊口をしのいでおりましたが、その後『名古屋帯を3分割して作る作り帯』ってのをどっかの着物本で読みましてね。それ以降どんな帯でもへっちゃらさ、何でもかんでもぶった切ってやる街道まっしぐら。

んが、急速に増え続けた帯の山。それらをぶった切って作り帯にする作業もなかなかに面倒くさく。

――――――…お太鼓結び、マスターした方が早いんじゃね?ということにやっと気が付いたのだった。

で、今現在は、よっぽど汚れがひどくて加工しないとダメとか、よっぽど長さが足りないとかでないとぶった切って作り帯にはしなくなってしまったのだが。

その滅多に作らなくなったぶった切り作り帯の製作方法も、どんどん無駄を省いて『これだけやっておけばとりあえずOK』、レベルにまで簡素化。

進化していったかと思ったら退化していた、自分は作るのも締めるのも楽だが、帯は哀れ以外のなにものでもない、まさに『人でなし作り帯』としか云いようのない代物。

それが今現在のあっしが作る、名古屋帯をぶった切って3分割な作り帯の姿なり。



えーっと、今まではこのように、お太鼓、手先、前帯部分に3分割し、前帯部分の端は斜めに折り込んで紐を付けて縫う、ってな形。



お太鼓の形を作って手先をセットしたものを、前帯巻いてから背負う、というスタイル。

で、これのネックは『前帯が緩みやすい』ってことなんですね。どうしても紐だけで引っ張って締めるので締め具合が甘い。それが徐々に緩んでくる。

んが、ozawamiさん方式の『2部式作り帯』を締めたとき、その前帯の安定感にびっくりしまして。



お太鼓部分、そして前帯+手先の長さの半幅で構成されているもの。



胴に2巻きすると手先部分が余るので、それを折り返して、背負っておいたお太鼓にセットするというスタイル。文章だとわかりにくいか

この方式ですと、前帯は短い半幅と同じなのでしっかり締まるんですね。

ただし短い帯からこのような形の2部式帯を作るには、半幅部分の長さが足りないこともあり、1から作り帯作る分には向いてるけど名古屋帯をぶった切って作るには帯の長さと相談しなければならない



先日頂いた作り帯はそこらへんの改良版。既にお太鼓が形作られていて手先も縫い付けられています。それに半幅状態の前帯。



前帯部分がしっかり締まるのはいいんですが、今度はお太鼓がきっちりこのように作られているのがネックに。

自分好みの大きさのお太鼓になるように解いて調節しなくちゃならないんですね。

で、これらを踏まえて『前帯が緩まず、お太鼓の形や大きさが変えられ、短い帯でも作れ、背負いやすいもの』を追求したらこうなっちまったのさ。



――――――ただ、名古屋帯を3分割しただけ。ホントにこれだけ(笑)



しかも、ただぶった切っただけで端縫いすらしておりません。…どうだ、人でなしだろう(笑)

いえね、この帯去年の秋も深まった時期に何回か使ってるんですが、最初普通に名古屋帯をお太鼓結びにしようと思ったら長さが全然足りず、他の帯を選ぶ時間もなく、もちろんきちんと作り帯にして縫ってる時間もなかったのでとりあえず3分割にして装着したのですが、切りっぱなし部分は締めたら隠れる場所なのでそのまんまでも何ら問題はなかったのだった(笑)

そりゃ毎日のようにヘビロテする帯だったら縫っておかないと危険でしょうが、大概の方はまずそこまで同じ帯を酷使することはなかろうて。

なので、そのままでは締めにくくて持て余し、切っても惜しくもなく、でも締めやすくなってもそれほどは締めねえな、って帯はこんなタダの3分割ぶった切りだけってだけでもちゃんと見てくれは帯になるので、それで充分じゃないかと(笑)



ほーら、ちゃんと帯になっとる(笑)


自分にとって使いやすく作りやすい名古屋帯からの作り帯を追求したら、結局は作り帯作りのスタート地点に戻ってしまった、というお話。

…文明も高度に発達するとその先には崩壊が待っている…そして皆土に還る。

などと壮大な考古学ロマンな頭にもなってみたりもしたのだが、ただの究極の怠惰の結晶である人でなし作り帯と古代文明の隆盛と崩壊を一緒に論ずるたあ、きっとあっしの頭が大量のジャガイモとの闘いで錯乱しているのであろう(笑)


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No title

だいたいで結構ですが、三等分する長さを教えて頂きたく存じます。切るのに勇気がいるのでお願い致します m(__)m

No title

なるほど(○´∀`)原点回帰ってやつでですな。
この方法なら、ほとんどのアンティーク帯が使えるようになるね♪
野性味あふれる切り口が男らしいわぁ(うっとり)

これって使い方は、前帯をそのままワイルドに腹にまきつけ、お太鼓達をつけたら、うりゃぁーーーと帯締めで締めればいいのかしら?

記事アップしてくれてありがとう♪
もう短い帯も怖くないわ(○´v`人)

No title

とっても参考になりました。
旅先で着物を着るときは自分で作った造り帯を時々使います。

一度、旅先で、最後の手先がどうしてもうまくいかず…。夫イライラ、予約した懐石の時間が迫り…もう自棄で、手先をズバッと切って、御太鼓に挟んだら……
えっ?なにこれ?凄くラクチン(驚)しかも仕上がり綺麗だわ…と云う経験をして以来、頂き物で未練のない帯からスタートして、箪笥の肥やしの袋帯とか、造り帯にしてます。

いつも、あすかさんの着姿拝見してますが…ゼンゼン違和感ないですね。

むしろ、へえ~~こんな柄の帯、欲しい~~と思うことが多いですね♪

No title

わたくし。まさにこれですよ。簡素化の極致。
どうせ見えないんだし。で、ぶった切った箇所をかがる事もしないでそのまま背負います。
これだと角出しにもお太鼓にも自在にできるところもいいんですよね~

No title

すみません!以前のブログを拝見いたしましたら 写真付きで丁寧に説明して下さっている記事を見つけました!そちらを参考にさせていただきますね。ありがとうございました!

No title

ももちゃんさんとこのコメントで人でなしと聞き、見に来ました。^^
締められないでほっておかれたり、帯以外の目的で切り刻まれたりするよりは、よっぽど帯冥利につきるのでは…

私も、胴に巻いた後、付紐の変わりに何か固定する物が必要なのかが気になります。
二重に巻くと摩擦で、帯締めで締めるだけで緩んでこないのでしょうか?
教えてくださいませ~m(_ _)m

No title

以前もっと高度?な方法をあすかさんに刺激され一本作ってみましたが、こんな方法もありなんですね。気になれば端っこかがったらいいですよね?裁縫上手で止めておくとか?早速素敵なのにスレがあって気になる刺繍帯にやってみようかなぁー。って思いす。ドキドキするけど^_^

No title

てんてんさん、ジャガイモごときにここまでしてやられているワタクシです。毎年負け戦ですわ、イモとの闘いは…
名古屋帯ぶった切りも100均コード留め金具帯留めも、私が発信源ではないのになぜか私の記事にぶち当たる方が多いんですよね。長年人様のお役に立っているこの2つの記事、私が元祖ではないからかもしれません(笑)
鉄線と多分八重桜の唐草の作り帯、私は使わないタイプの柄なのでどなたかに差し上げる予定でした。では一番乗りで名乗りを上げたてんてんさんに差し上げますね~イモと共に(爆)

No title

ocarinさん、そうそう、『もしかして装着方法がわからないかな~』とは思いましたがやっぱりわからない方続出でした…使い慣れてる人間はそこまで思い至らないんですよね。すみません。あとで記事に致しますねー
――――帯を切る。これができないのです、皆様。これさえできればもう何でも来いなのですが(笑)

No title

ねこやんさん、むしろ縫わない方が変に袋になって皺が寄らない分いいんじゃないか、と自分を正当化までしてみたり(笑)
大体滅多に使わない帯ならば、そこまで丁寧にいちいちきっちり縫わなくてもいいのではないかと思います。本人さえ使い易ければ~

No title

着物ラブちゃんさん、紐で結ぶタイプでも色々工夫されて安定感がある物をお作りになってる方もいますが、その手間すら惜しいので(笑)
装着方法は『なーんだ』ってもんですが、とりあえず固めの洗濯バサミとかクリップのような物が必要です。
あとで記事にしますね。

No title

mim*e4*6*001さん、かなり大昔の記事で紹介はしてあったのでリンク貼ろうかな、と思ったら先にご自分で見つけてくださいました。
カットの仕方は大体あの感じです。あとは切る勇気だけ(笑)

No title

ももちゃんさん、これならば『柄が出ない…』とか『手先がない…』とかからは解放されますが、豪勢な帯だと若干躊躇するってのが難点です。…まあ1本切れば狂ったかのように何本も帯切り魔と化すんですが(笑)
装着方法としてはそんな感じでございますが、ちょっと小道具も必要なんで追加の記事をアップしますです~

No title

マド・松本さん、そう、時間に追われている時に限って帯結びって上手くいかないので、作り帯が楽ですよね。まあ、更に時間に追われていると作り帯ですらヘンテコになる場合も多々ありますが(笑)
市販のがっちり形が作られている作り帯ですと若干違和感はありますが、元々が普通の帯って場合は違和感がほとんど出ません。

No title

ほあかばりきるま。さん、…ああ、怠惰仲間がここに(笑)
でもこれだとハサミさえあれば誰でもできるので究極のユニバーサルデザイン?ですわ。
―――ミシンがない、とか自分、不器用ですから縫えませんという云い訳が通用しないのが玉にキズです。

No title

内緒さん、お気に入り登録ありがとうございました。帯の加工としては最悪レベルの記事ではありますが楽しんで頂けたのなら幸いです。

No title

さのっちさん、そうなのでございます。『帯は切ったらその価値がなくなる』と私が帯をガンガン切っていた頃にのたまっていた方がおられましたが、私にしてみれば『締めてこそ帯』なので、後生大事に仕舞いこんで眺めるだけならばいっそ切ってでも使わねば、という考えです。
もしかしてリサイクル的な価値でのことなのかもしれませんが、リサイクル店での買い取り価格はどうかわかりませんが少なくともヤフオクでは『作り帯でもいい柄ならばちゃんとお値段は上がる』という事実があります。
なので帯を切ること、そんなにひどいとは思いませんがねー
あ、装着方法はこれからアップしますね。

No title

passionpianoさん、そう、手芸用ボンドでもOKですし、グルーガンで付けてる、ってツワモノもいましたねえ(笑)切りっぱなしが気にならないのならそのままでOKですし(笑)

No title

遅ればせながら…紐があるタイプ、なぜ安定しないんでしょうか?
切らずに作る作り帯は作ってるので、切っただけの帯の巻き方は何となく分かるのですが…。手先部分の固定は不安ですけど。
私の場合、お太鼓の大きさを背負ってからじゃないと決められないので、いい加減なつなげ方でも、ozawamiさん方式に近い形がやりやすいかな?とか、手先の出ない短さの刺繍帯があるもので考えています。

ところで帯止め金具、ご存じですか。
すごくしっかり止まる&そのまま付けてても響かないので、「切らずに作る」には最適、巻くだけの時も使えると思います。

No title

天鼓さん、文章ですとなかなか表現しにくいんですが、これ、締めると『…なるほどね…』と思うことなんです。紐が下に付いてるんで下すぼまりになるんですが、それが歪んで下すぼまりになると云いますか…紐一点に力を掛けないように締めてもやっぱりきちんと巻けず、なんだか斜めになるのです。そして時間と共に緩んでくる…
『お太鼓止め』という商品名で売ってるやつですよね。シンプル過ぎる金属のクリップ(笑)
あれ、確かに便利だと思いますが、あまり一般的ではないので普通の人は知らないかな~と思いまして。
なるべく手に入りやすい一般的なもので代用できるようならそうしたいと思うのでした。
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Author:あすか
…むっちりみたらしさんに画像変更(笑)

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