2010-04-09
生気のない小江戸、佐原に行って来ましただ…(涙)
さて、川越着物姿コンテストの翌日は夫も仕事が休みであったのだが、通常、夫が休みの日は夫が起きるのは遅いのもさることながら、更に起きるのが遅い私だ。
…しかし何を思ったか、朝の8時に夫よりも先に起きてしまった私。
…そして珍しく夫も朝の9時に起きてきたのだった。
うーん、曇りだけど雨降ってないし、こんな朝から夫婦揃って休みの日に起きているというのは滅多にないことなので『どっか行くかえ~?』となったのだった。
しかもこの時間なので結構遠出できるなり。
秩父好きの夫が秩父…とか言い出したので『さ、寒いじゃねえか、山奥じゃねえか!!』と反対したが、多分その日の夜に例の秩父への峠、正丸峠の動物死骸遺棄事件が報道されてたので、行かなくて良かったぜ。きっと狭い峠に報道陣がいて大変だっただろう。
さて、何の計画もなければ特に行きたい場所もナシ、観光ガイドブックも何もなし、の状態。
折しも花見真っ盛りの日曜日、絶対花見客の群衆がいるところは避けたい。
んで、気が付いたのだ。我が家には昨夏行った栃木で貰って来た、千葉の小江戸、佐原の観光パンフレットがあることを。←関東小江戸連合同士、それぞれの地のパンフを置いていたのだ。
埼玉県民は、千葉の玄関口はディズニーランドで、最果ての地は成田、と云う認識しかないのだが、佐原はその成田の更に先にある。
佐原なんて誰も知らないのだが、「成田の先」と告げると一斉に『すげえ遠いじゃねえか!!』と埼玉県民に反応されるような、まさにロードオブザリングを地で行くような遠き道のり。
余りの遠さに地図見ただけで行く気が失せる場所ではあるが、こんな機会でもない限り行かないであろう。
栃木に行った時、そのあまりのやる気の無さに呆れていたところ、オートミールさんが『佐原も祭りと花の時期以外はこんなもん』とのコメントがございましたので、曲がりなりにも今は桜の時期。
観光パンフにも桜並木の表示があることだし、『栃木の件があることだし、あまり期待はできないが一応は花の時期だから何とかなるか…』との思いで佐原行きを決定。
…しかし私らは思い違いをしていたのだ。佐原での『花』と云えば菖蒲。決して桜ではない。
さてロードオブザ佐原。
首都高から建設中の東京スカイツリーが見えたり、東関東自動車道の成田付近では、目の前を墜落するかの如く下降してくる飛行機(いきなり現れたので撮れず)に出くわしたり。
しかし成田過ぎたあたりから、高速なのに日曜の昼間なのに車が付近に一台も走ってないんでさあ。
「成田の先に誰も用事なんてないらしいよ」とか「この先封鎖されてて行き止まりらしいよ」とかネガティブな発言を始めるワタクシ。
東関東自動車道に入った途端に異様に車が少なかったので、予想外に早く現地に到着。
佐原への玄関口、佐原香取ICからすぐのところに佐原の見所の1つ香取神宮はある。
…ま、香取神宮は香取市、佐原は佐原市なんだが、隣接してるので小江戸佐原と一緒くたにされているのだな。
来る道々、車も人もいなかったのに、ここには大量に人が!!
しかし駐車場の車のナンバーを見ても圧倒的に千葉ナンバーばかり。次に多いのが土浦。
「川越が近いのにわざわざここまで来る大宮ナンバーの痴れ者はいないらしいよ」とか「確かに桜は咲いてるけどはっきり言って我が家の近所の公園の方がいっぱい咲いてるらしいよ」とかネガティブ発言はまだ続いているワタクシ。
参拝しようとしたら拝殿前ではちょうどお田植え祭なる神事が開催されており、一般人は終わるまで周りを囲んで見るだけ…
特に盛り上がらぬ退屈な稚児舞を撮ったら、撮影者のやる気の無さが出たか、見事に手前の御幣にピントが合っている…
神事が終わるまで、奥にある見晴らし台の方に行くも、どうよ、この寒々しい景色…
そう、寒かったんである。
家を出る時も肌寒く、急遽羽織をプラスしたが、我が家付近の気温よりも更に冷え込むこの地。
とっても寒かった当日のコーデ。
寒さに耐えきれず、香取神宮名物と云う草団子を土産に、早々に退散。
お次は隣接する、いよいよ小江戸佐原の中心地へ。
…小江戸佐原は栃木の上をゆくものであった。
栃木は街全体に観光地としてはやる気がなかったが、佐原、それ以前に生気がなかった…
舟運で栄えた街なのに、誰一人として観光舟に乗らず、船頭達も室内に籠っていた。
しかも似ているのだ、どこを撮っても栃木と。…なので佐原の画像の合計は、東京スカイツリーの画像よりも少ないです(爆)
「栃木の画像を混ぜてもバレないらしいよ」とか「伊能忠敬は観光に何一つ貢献してないらしいよ」とかネガティブ発言もいよいよ佳境に入るワタクシ。
栃木との違い。この水の出る橋(笑)
しかも郷土の英雄の足跡、伊能忠敬記念館を過ぎると見るべきものもなくなるせいか、道路までもが普通のアスファルト舗装になっていた…
一応、栃木は裏通りの方まで石畳舗装にしてありました、あしからず。
行政のやる気に反して住民に熱意がない栃木に比べ、行政、住民が一致してやる気も生気もない佐原。
一応蔵の通りもあり、店として営業はしているものの『誰がわざわざこんなところでそんなもんを買って帰るんだ』としか思わぬ、どこでも売ってるものを売ってたり、観光客に必要な、『ちょっと小腹を満たせる食事処』とか『食べ歩き向きの菓子類』とか『一休みできる喫茶店』みたいなもんがほぼ皆無。
土産物屋すらないので、特に名産でもない漬物とか佃煮を売ってる店が大混雑してたり、休むところも行くところも見るべきところもないので、目的もなくうろうろするばかりの観光客に、「わざわざ遠くまで来たんだから」と、とっくに撮影向きの場所は撮り尽くし、絵にもならぬ場所をやみくもに撮り続け、ゾンビのように街を彷徨う一眼レフ所有者…
そして気温の寒さと街としての寒さにやられ、諦観の笑みを浮かべ蝋人形のように固まったまま動かぬワタクシ。…もはやネガティブ発言すら出て来ぬようだ(涙)
……前日に川越の大賑わいを目にしていた身だけに、この佐原の廃村並みの寂れっぷりは堪えたぜ。
佐原よ、よくこんな佇まいで小江戸を名乗っているものだ。天気が悪いとどっからどう見ても廃村か疫病で封鎖された川の街にしか見えんぞよ。
香取神宮と伊能忠敬にあまりにもおんぶにだっこ状態ではあるまいか?
街中に出てた葬式案内に『伊能●●』と書かれていたので、まだ伊能家は続いているようだがこの現在の佐原の状況をご先祖は何と思っていることか。
しかしこれで関東三つ巴小江戸連合は全部制覇。…制覇することに意味がある…ええ。
ただ、着物ブロガーとしてお勧めするならば、何を置いても川越!!何はなくとも川越!!!
…だって栃木も着物は珍しがられたが、一応は着物置いてる骨董屋があったのに対し、佐原なんて香取神宮でも佐原市内でも『何かあったんですか!?』とまで言われるほど着物がいない…
着物姿が山のようにいて、着物屋もいっぱいあって、土産もいっぱい、食べ歩きもできて、半日くらいは観光できる川越は、着物好きの観光客には天国だ。
何より都心から一番近い小江戸であるし、都心からのアクセス方法が多数ある。
小江戸に行きたいなら川越だけ行けばいいです、はっきり言って(笑)
帰りの高速、なぜか一番スカイツリーの見栄えがいい場所で渋滞し、前の車も後ろの車も一斉にスカイツリーにカメラを向けていた。
ゴミ処理場の煙突の方が高いアングルでわざわざ撮るワタクシ。
帰り、あちこちで渋滞にハマったりはしたものの、家出て帰宅するまで約6時間。
…家からの距離を考えると、どれだけ佐原の滞在時間が短かったかと云うのが伺い知れようというものだ(笑)
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